今日は私たち夫婦、家族にとって特別な日なんです。
10年前の今日、2011年5月20日、主人木元正均は世界最高峰、標高8848メートルのエベレスト登頂に成功しました。そして無事にそれも五体満足で私たち家族の元に帰ってきてくれました。
多くのプロの登山家が命を落として帰らぬ人になるエベレスト登頂、成功した人はごく一部で、なおかつ無傷で生きて帰る人は一握りの人たち、奇跡です。
関西空港で主人をエベレストに見送るとき、もしかして夫婦でいられるのはこれが最後になるかもというものが脳を過りました。でも主人は絶対成功して生きて帰るから待っててくれ、と私と娘をぎゅっと抱きしめてくれました。
それから二ヵ月の間、私は毎日祈りました。そして主人を堅く信じました。絶対生きて帰ってくることを。
主人は約束を果たしてくれました。驚異的忍耐力と体力、そして多くのご縁のある方々の祈りの力、天国のお母さんお父さんに守られて、見事にエベレスト登頂を成功して無事に日本・姫路・私たちの家族の元に帰ってきてくれました。
関西空港で顔が真っ黒になって痩せている主人と抱き合った時のこと、忘れられません。「ありがとう、生きてくれてありがとう」!その時私は、これから残りの人生をこの人のために生きたいと誓いました。
10年たった今も、その誓いは変わりません。これから後どのくらい生きられるか、どちらが先にあの世に旅立つか分かりませんが、お互いを大事にして寄り添って楽しく生きていこうと、今朝も主人と話し合いました。今が最高に幸せです。