世界で蔓延する新型コロナウイルスの感染、日本でもじわじわと感染者が増えています。私たちは幾度なくインフルエンザの流行などを経験していますが、いまのような地球規模の危機は初めてではないかと思いますね。
なぜ、今回の新型ウイルスはこんなに怖いのか。
- このウイルスの感染力が異常に早い。同じ空間にいるだけで感染する。
- 感染してから発症するまでの潜伏期間が長い(一日から数週間)。感染者の特定に時間がかかるため誰が感染したか分からない(自分も含めて)。
③感染して症状がない人からも感染する
④感染が分かっても今のところ特効薬がない。ワクチンもない。
では、私たちはどのようにすればこの危機を乗り越えることができるのか。
- ウイルスを避ける
〇毎日丁寧に手洗い、うがいをするーいつも手、口内を清潔に
〇外出のときはマスクをするー飛沫、空気感染経路を遮断。
〇できるだけ外出を控える、人集まりのところは行かないー感染の機会を与えない
● ウイルスと戦う
〇ウイルスと戦うのは私たちの体内の免疫細胞です。
免疫細胞がウイルスと戦う戦略
- ウイルスが体内に入ってくるとまずは炎症反応が起こる。体にすでに備えている大量の免疫細胞が一気に駆けつけてウイルスを攻撃して退治しようと働くのが「炎症反応」です。つまり体内に免疫細胞とウイルスとの「戦争」が起こります。この「戦争」で免疫細胞はウイルスに侵され、操られているゾンビの細胞だけでなく、自分の正常な細胞も攻撃してしまい、このため過剰な熱が発生して、命取りになることもある。
- ウイルスと戦う次の戦略はウイルスの特徴を認識して侵入してきたウイルスだけを攻撃して殺す抗体を作って戦う、免疫反応です。このウイルスと戦う武器の抗体が早く、たくさん作ればウイルスとの闘いで勝利することができるのです。高齢者の方、持病を持っている方の死亡率が高いのは、この抗体がうまく作られない状態にあるため、ウイルスに負けてしまったためです。
- ウイルスと戦う三つ目の戦略は、発熱して戦います。細胞がウイルスに感染すると、体は自分を守るため発熱します。普段の体温は36-37程度ですが、ウイルスに感染すると、37度を超える熱が発生します。ウイルスは熱に弱いので、発熱によってウイルスを窮地に追い込もうとする私たちの体の防御反応です。熱が出るととてもつらいですが、ウイルスも辛いはずです。だから、初期の熱はむやみに下げないほうがウイルスとの戦いに有利なのです。熱によってウイルスを弱体化させ、免疫細胞が抗体を用意してくれるまで辛抱するとこのウイルスとの戦いに勝てるのです。多くの感染者が病院で治療を受けなくても治るのは、ほとんどこのパタンだと思います。もちろん、40℃を超える発熱は危険ですので、ある程度解熱剤を使うのはやむをえないでしょう。
免疫細胞は私たちの命を守る体内の警察官なのです。この免疫細胞が働きやすい体を普段から作ることが新型ウイルスに打ち勝つ決定的な条件です。
●どのようにして免疫力を高めることができるのか。
- よく寝ること。夜更かしは免疫力を低下させます。早寝早起きがもっとも免疫力を高める生活習慣です。
- 慢性炎症を起こす食べ物は控える。
アルコール類
甘いもの、ケーキ、チョコレート、アイスクリームなど。
てんぷらなど脂っこいもの
食品添加物
- 毎日の食事 多種類の食材、穀物類、野菜類などを色別、部位別、種類別をバランスよく選んで食べる。多種類の食材を食べることによって腸内細菌がバランスよく活性化して免疫力を上げてくれるのです。体の70%の免疫細胞は腸内で働いています。
免疫力を高める生姜茶
生しょうがを、洗ってから千切りしてやかんに入れて沸騰して10分。きゅうすにいれてお湯を注いで10分置いてから飲んでもOK。しょうがと水の量は適当でいい。しょうがそのものはウイルスを殺すことはできませんが、体温をあげることでウイルスと戦う免疫細胞をサポートします。
新型ウイルスに克には、自分の免疫に頼るしかありません。