「人間は、自らのなかに100人の名医を持っている!」とは、西洋医学の父であるヒポクラ照すのお言葉です。
100人の名医とは、私たちの体にもともと備えている自然治癒力のことです。
病気は自分の力で治すものであり、医師や薬はその手助けに過ぎないのです。薬ではほとんどの病気は治りません。薬はあくまでも症状を抑えているにすぎないからです。
病気は大きく三つに分かれます。
一つは、先天的な病気。これは生まれつきのことですからどうしても避けられものです。
二つ目は、急性の病気。ウイルスや細菌などが原因になっている感染症や伝染病などがあります。また、病気ではありませんが、交通事故など救急車に乗るようなものも急性のものにあたります。いづれにしても、これらの急性の場合は原因は「外」にあります。
三つめは慢性的病気。いわゆる生活習慣病がこれに当てはまります。原因は「内」、つまり、自分自身の身体の中にあります。
このなかに、薬がその力を最大限に発揮するのは急性の病気の場合です。薬のおかげで助かった命や治癒した病気もたくさんあります。・・・
一方、高血圧症や糖尿病などの慢性的な病気についてはどうでしょう。
薬を飲んだら症状を抑えることができ、一定の期間が過ぎたら症状は出なくなります。でも慢性的な病気は薬を飲んだだけで治ることはありません。
薬を飲まなかったら再び症状が再現してしまいます。だから薬は一生飲み続けなければなりません。
そこに問題があるのです。長期的薬を飲むことで、体に負荷がかかり、副作用が出てしまいます。
(薬剤師宇多川久美子先生の「長生きするのに薬はいらない」から部分抜粋)続く