昨日大阪上海中医薬学大学日本校で中医セミナーがあり参加してきました。昨日のセミナーの内容は、「中医の診断方法ー「四診」。
「四診」とは、中医学独特な診察法で、望、聞、問、切の四つからなります。データだけで判断する西洋医学の診断法と違って、患者の顔色、髪の艶、目の状態、舌の状態、糞便、尿の状態、汗の有無、睡眠など総合的に見て、今体から出ている症状の原因を探り出す(弁証論治)をするのが中医学による病気の治療法です。
午後は、「更年期障害の弁証論治」についての内容でした。同じ更年期障害といっても人によって現れる症状も違うし、症状が同じでも、体質によって原因が異なる場合が多いです。
中医学では体質を判断するときよく「実証」と「虚証」に分けますが、見た目弱弱しく「虚証」ように見えても、実はストレスなどで「肝陽上亢」の状態でれば、その方は「実証」になりますので、「清熱降火」の処方で治療しなければならない。もし診断が間違ったら、症状はますます悪化して、本人を辛い目に遭わすことになる。
だから、「漢方は副作用がないから安心だ」というのは危険です。たとえば体の陽が高くて不調が出るのに、間違って陽を補う薬草を与えたら
血圧が上がったり、頭が痛くなったりなど大変なことになりかねません。
漢方薬を飲まれるときは必ず漢方を勉強した専門家に相談したうえで取り入れましょう。