5月20日は私にとって、わが家にとって、我が親族の大家族にとって特別記念日です。
2011年5月20日4時50分(日本時間5時50分)私はエベレスト山頂に立ちました。
9年経った今でも19日の夜から20日にかけては、生死のはざまを行き来したあの情景
が走馬灯のように目の前をかすめ、なかなか眠ることができません。
家内と一緒にアルプスの山でも登ってこの特別な日を過ごそうと思いましたが、三密
ならぬ山密も避けようとテレビ新聞が騒ぐ中、なかなかおもう通りには行きません。
娘夫婦が特別なシャンパンを買ってきて、家の中庭でBBQをして祝ってくれました。
十日ほど前北京のクラスメートが、登山によるチョモランマの環境汚染問題の動画を
送ってくれたことがあり、ハッとしました。
自分のごみは全部責任をもって下山するときに持って帰ったつもりでしたが、ゆっくり
考えてみたら、ごみや使いきった酸素ボンベを捨てなくても、ごみをたくさん残してきた
ことに気づきました。
氷河のきれいな氷を掘ってきて水を作り、いろんな料理屋お茶を沸かす瞬間から
登山者の山の環境汚染が始まるのです。
いつか家内と一緒にチベットのベースキャンプを訪れ、チョモランマ山頂を仰ぎながら
感謝をささげようと思いましたが、山のごみ汚染がひどく一般観光者はロンブク寺から
上は進入禁止になりこの夢はもう叶えなくなりました。
昨日のお祝い会は弟の久しぶりの歌も加わりかなり盛り上がりましたが、主役は
登頂者の私ではなく、孫の活躍でした。