今年は桜のシーズンに雨が降らず、近年に珍しく花を満喫することができました。
去る4月9日は家内とサイクリングで夢前川、太市破盤神社を回り、10日は青山の
桜山公園、自然観察の森をハイキングしましたが、桜のきれいなところが結構
あり、歓声をあげました。
山本有三の「路傍の石」は、主人公の愛川吾一と重なるところがあり、大きく
啓発されたような気がします。
路傍に転がっているようなつまらない石であってもその存在意義と価値があり、
まして人間としては、自分を見くびることなく、どんなに辛い環境に置かれても
勇気を出して、自分にできることを精一杯頑張らなければならないことを教えて
もらいました。
「たったひとりしかいない自分の、たった一度しかない人生を、ほんとうに
生かさなかったら、人間、生まれてきたかいがないではないか。」
いつまでも心に残る名言です。
山本有三の作品でもう一つ深い感銘を受けたのが「米百俵」です。
小泉純一郎元総理が取り上げることで再び注目を浴びるようになった「米百俵」は
山本有三の、今の時代においても日本の進むべき方向を示しているのでは
ないでしょうか。
日本の政治家たちに真剣に読んでもらいたい名作だと思います。
古稀に向かっている自分にできることは、本当に限られており、つまらない存在に
なっているかもしれませんが、一地球人として、一日本国民として、一姫路市民として、
一家庭の夫として、父として、爺としてできることを精一杯しながら、今を生きようと
心を新たにさせてくれた「路傍の石」でした。