「管鮑の交わり」という言葉は変わらぬ友人同士の厚情を表すものとして中国でも日本でも有名です。
中国の「史記」に出る話ですが、先日姫路経営者協会主催の輪読会で田中昭夫先生に改めて教えていただきました。
芥川龍之介の「杜子春」は中国唐の時代の「杜子春伝」の翻案とされていますが、真の友情とは何かを暗示してくれます。
英語にも「a friend in need is a friend indeed」ということわざがあります。
よいときだけでなく本当に必要としているときに現れる友人こそ本当の友人であるとのことでしょう。
来日して23年目になりますが、多くの方々にご縁をいただき、助けていただきました。
長谷川雄三社長のご好意で姫路日本語学校からヤエガキ酒造(株)に入り国際貿易を担当することになりました。
当時ヤエガキは中国の上海に合弁会社、台湾に独資会社、アメリカに独資の会社があり、韓国との取引もありました。
私の言語力が買われたたかもしれませんが、中国でも日本に来てからも学校のことしか知らない私には、東西南北の分別もできず大変でした。
その時の私のボスが今のヤエガキ酒造常務取締役の内海寛明さんでした。
何もわからない私を国内外の出張を通じてマンツーマンで丁寧に教えてくれました。
お家にもよく招待され家族ぐるみの付き合いをさせていただきました。
娘の仁玉と内海さんの娘さんの寛子ちゃんは同じ年で互いに文通をしていたので私と内海さんはよくその手紙の配達係をしたものです。
内海さんのお父さんとお母さんにもおせち料理に呼ばれたりよく可愛がっていただきました。
私がアメリカに行っている時内海さんは家内と仁玉をお家に招待したりして励ましてくれました。
私がエベレストに出発するときはまたお家に呼んで壮行会を開いてくれました。
振り返ってみれば我が木元家の節目節目にはいつも内海さんと奥さんの香さんの暖かい応援の影がありました。
先日の3月1日家内と弟の弘基と3人で内海邸に呼ばれました。
私たちが着いたときには香さんがごちそうを一杯作って待っていました。
キャビアにフォアグラにトリュフの三大珍味とそれにマッチする世界の珍しいワインで乾杯を重ねました。
この日は私の本当の誕生日でした。
弟が旧暦の1月17日、家内が18日、私が20日なので弟が毎年いくら忙しくても中国から日本にもどって誕生日祝いをしますが、
今年は想定外に内海さんと香さんにバースデーパーティーをしていただきました。
3人とも心行くまで次々と出てくる手料理とお酒を堪能しながらいろんな話を花を咲かせました。
内海さん、香さん本当にありがとうございました。
「和をもって輪とする心梅の花」⇒正均