ふれあい山歩こう会第104回目の山行は1泊2日で石川県と岐阜県境の
白山に登りました。富士山、立山と並んで日本3霊山として
多くの人々の信仰と人気を集めています。
7月9日(土)早朝6時あいにくの雨の中で姫路を出発しました。
参加者16人中7人が白山に登ったことがありましたので、
その体験談の想い出話などでバスの中は終始盛り上がりました。
11時半ごろ標高1260mの別当出会登山口を出発し、順調に高度を上げていきましたが、
標高2000m付近で一人が低体温になり、動けなくなりました。雨の中での登山に
高低さ800m上げの体力消耗で体が悲鳴をあげたのです。
他のメンバーは登山を続け、私はもう一人の役員と弱まったMさんを
近くの甚之助避難小屋まで降ろし、熱いコーヒーを沸かせて3杯飲ませました。
汗と雨でぬれた下着は全部着替えし、上半身はダウンで下半身は防寒シートで
巻きました。1時間ほどしたらMさんは顔色が戻り、少し歩けるようになりました。
甚之助避難小屋から1時間ほどの南龍山荘に移動して泊まりました。
翌朝まで体調が完全に戻らなければ3人は登頂をあきらめ先に登山口まで下りる
つもりでしたが、夜中の1時半ごろMさんが起きて、昨日のことは嘘のように
出発準備を急いでいました。
何よりうれしい瞬間でした。これまでに10年近くふれあい山歩こう会の
世話をしてきましたが、昨日ほど怖かった時はありませんでした。
早速コーヒーを沸かしおにぎりを食べて山頂に向かいました。
3時40分ごろ2400mの室堂山荘に着き、起床前の皆さんと合流しました。
参加者16人全員が山頂に立った時の感動は一際大きかったです。
前日とは打って変わって素晴らしい天候でした。山頂でのご来光はもちろん、
山頂からの眺めは素晴らしい一語に着きました。黒百合やニッコウキスゲが
きれいに咲いていました。
白山は高山植物がきれいなためか、圧倒的に女性の登山客が多かったですが、
高低さ1500m近くを登らなければならない白山は決して女性のように
優しい山ではないことを身を以って教えてもらいました。
帰りのバスで私は皆さんの装備とリュックの重さをチェックしなかった
自分を大いに反省しました。特にMさんは普段30人ほどの山愛好者を
引率して何年も山歩きをしてきた方でしたので、大丈夫だろうと見過ごしていたのが
間違いの本でした。
白峰温泉で汗を流し、生ビールで元気を取り戻すと帰りのバス大学は
大いに盛り上がりました。Hさん差し入れの純米大吟醸「白山」一升瓶が
あっという間になくなりました。私が差し入れたウィスキーと缶ビールが
皆さんの白山初登山の感想をより面白く色彩豊かにしてくれました。
役員の皆さんにはいろいろと知恵を出してもらったり、突然の事故にも
動揺することなく冷静に指揮を執ってくれました。最後まで踏ん張ってくれた
Mさんをはじめ、参加者の皆さんに心から感謝申し上げます。