素人の私がエベレストに登れたのに何十年も登山をしてきた
セミプロ級の山男たちが8750mで涙をのんだという話をしたら
友人の荻野裕社長が「そんなことよくありますよ」と言いました。
荻野さんは1級建築士の資格を持っていますが、建築専門の大卒が
何回も滑る1級試験を独学して1回でパスしたそうです。
人一倍の努力が実ったに違いありません。
荻野さんは理論的には限りなき太さと長さの大柱を大工技術で作れる
特許と板をアーチ形に曲げても折れない湾曲材木の特許を持っている
職人です。天然木の家や古民家の修繕をしていますが、少なくとも
2年待ちです。それぐらい人気のある大工さんですが、腕もさながら
これは荻野さんの人柄によるところが多いと思います。
奈良やら和歌山やらとてんてこ舞いの毎日ですが、時間を割いて
マルセイの新社屋のリフォームに手を貸してくれています。
奥様が娘さんの出産手伝いに行っていますので、現場に来るときは
介護しているワンちゃんを連れてきます。捨て犬をもらってきているので
年齢不詳で推測15歳から17歳になるそうです。人間にしてみればかなり高齢なうえに
脳梗塞になり、半身不随です。一人では立てないし、まっすぐに立つこともできません。
車の後部座席を取り外し、ワンちゃん専用の寝室にしています。一日三食、大小便と
毎日のお風呂など本当に頭が下がります。
ちなみに、荻野さん夫妻が捨て犬の世話を初めて今回が3代目だそうですが、
これまでに動物病院の入退院や手術などセルシオ1台分を投資したそうです。
荻野さんは古建築と古墳の土器探しが趣味で北海道から鹿児島まで車の行脚をしていますが、
そばにはいつも奥様がついています。幾度なく仲睦まじいお二人の老い方を真似してみたいと
思っていますが、なかなか難しいです。