昨日ぱるす出版の春日社長から一冊の本が送られてきました。
ページを捲ったら吸い込まれるようになり、ほとんど徹夜して
読んでしまいました。
春日さんは「私はこれまでに2人のエベレスト登頂者の本を出版したから
エベレストはわかっているつもりでした。それが先日「エベレスト3D」映画を
みてひっくり返された」言い、「熱き心」を贈ってくれました。
「熱き心」は1970年5月12日、植村直己さんと松浦輝夫さんに次いで日本人初の
エベレスト登頂を果たした平林克敏さんが1998年に書いた本です。
信州大町に生まれ育ち、山から学んだ人生哲学を会社の発展に生かした
平林さんの「情熱と行動」の歴史を目の当たりにし、深い感銘を受けました。
日本人初のエベレスト登頂者、その後中国の胡耀邦総書記と中曽根総理、
橋本龍太郎総理を動かして実現したナムナニ峰日中合同登山隊の隊長など
登山者としてかがやかしい足跡を残しました。
住友ゴム欧州会社社長、住友ゴム専務、(株)ダンロップスポーツ代表取締役会長など
登山家でありながら経営者としても立派な業績をあげました。
平山さんがここまで頑張れた原点はなんだったのかと考えさせられましたが、
中学生1年の時に愛する母に死に別れ、生まれたばかりの弟を養子に出すとき、
弟を抱いて1キロ余りの雪道を歩きながら、私は長男だからこの弟を絶対連れ戻すと
心に誓った涙にあったのでは思われて仕方がありません。
何をしても一所懸命で、登山用寝袋を会社に持ち込んでまで仕事をし、業績を
何倍も増やしました。山と企業の見事な連係プレイでした。
「一流のアルピニストたるもの、一流の社会人たれ!」
エベレストの大先輩から早めに頂いたクリスマスの大きなプレゼントでした。