今日のつもりが昨日になってしまいましたが、
神戸の中華飯店第一楼で平田さんのお偲び会と奥様を励ます会がありました。
平田さんは長野出身で中学生のころから山にはまり、青春時代のほとんどを
エベレストにかけていました。
大阪に出てタイルの事業を始め、一代で今日の平田タイルを築き上げました。
皆さんご存知の徳島の大塚美術館は世界の名画をタイルで焼いて再現し、
千年経っても色あせしないことで有名ですが、その中における平田さんの
功績はそれらの名画とともに歴史に残ることでしょう。
平田さんは大阪西南ロータリークラブ山歩き同好会の副会長をしていました。
神戸鐵夫会長にかわいがっていましたので一緒に山を登らせて頂いたり、
講演させて頂いたりする中で平田さんにもご縁をいただきました。
80歳になってもBMWのスポーツカーを飛ばしたりする格好いい山男でした。
私のエベレスト登頂を誰よりも喜んでくれました。自分が大事にしてきた
人類初でエベレストに登頂したヒラリー卿とセルパデンジンさんのエベレスト
山頂での写真を私に譲ってくれました。今は平田さんの形見になってしまいましたが、
「これは君が持った方がふさわしい」と言ってくれた平田さんの声が今も耳に響いています。
平田さんはエベレストを目指していた8人の仲間と「ヒマラヤの会」を主宰し、月に一回
集まってドイツ語で「山岳の歌」を熱唱してから、山談義を始めたのです。
それが私がエベレスト登頂に成功してからは、もう自分たちのエベレストは夢で終わったとし、
「ヒマラヤの会」を「暇な野郎会/ひまなやろうかい」に改名して活動をつづけました。
山の事も人生の事も沢山教えていただいた平田さんにはただ感謝を捧げ、ご冥福を祈る
ばかりです。