三国志の曹操が死んで長男の曹丕が魏の国を継ぎました。
曹丕は王座を奪われるのが怖くなって、二男と四男を迫害して死に追い込みました。
しまいには三男曹植を呼んで「兄弟」という題で詩を作らせました。
七歩歩むうちに詩を完成することと、詩の中に「兄弟」という
文句を使ってはいけないことが条件で、これをクリアできなければ
ひどい目に合う(死ぬ)とのことでした。
曹植はたちまち次の詩を吟じました。
煮豆燃豆萁,/豆を煮るに豆殻を燃やせば、
豆在釜中泣。/豆は釜の中で泣いている。
本是同根生,/本来は同じ根の命なのに
相煎何太急。/相煮ることなぜ急ぐのか。
曹丕はついに曹植を殺すことができず、地方官に左遷しました。
これが有名な「七歩詩」の由来です。
弟弘基が久しぶりに我が家に来て、一週間ほど時を共にしました。
義兄の勇男がいつか私に言いました。
「正均 は弘基のような弟を生んでくれた母さんに感謝しなければならないよ」。
「手足之情」は、「兄弟とは手足のように大切ですよ」とのことで
唐の時代に初めてつかわれたそうです。