先日伊吹山に登りましたが、琵琶湖を背に登るので琵琶湖のいろんな
表情と対岸の雪嶺を大いに楽しませてもらいました。
山頂からの琵琶湖眺望は特に素晴らしかったです。
日本最古で最大の琵琶湖の大きさに感心しながら、いつか琵琶湖一周200㎞を
自転車で走ろうと家内と決めました。
先日姫路文化功労章を受章した作家の柳谷郁子先生は、長野の諏訪湖出身ですが、
小さい時は諏訪湖が世界で一番大きな海のような湖だと思っていたそうです。
それが琵琶湖を見て、諏訪湖はなんて小さな池だろうと琵琶湖の大きさにすっかり
感動したそうです。
何しろ琵琶湖は諏訪湖の50倍くらい、670平方キロメートルありますから当然ですね。
それが、中国の太湖を旅行して、琵琶湖の6倍もある太湖の雄大さに目を見張ったそうです。
ちなみに、世界最大の湖はカスピ海で374000平方キロメートルもあるとか。
ところで、みなさんがよく使うことわざ「急がば回れ」は、琵琶湖に由来することを
ご存じでしょうか。
室町時代、宗長という歌人が「もののふの 矢橋の船は 速やけれど 急がば回れ
瀬田の長橋」という短歌を作りましたが、武士が上京するとき船で琵琶湖を渡ったほうが
確かに早いですが、比延山からの山おろしの嵐で船が転覆する恐れがあるので
回り道をして瀬田橋を渡ったほうが無難ですよと歌たったのが「急がば回れ」の
ことわざの由来だそうです。なかなか妙を得てますね。
何年か前に大江敬香の「近江八景」を詩吟で習ったことがありますが、堅田の落雁、比良の
暮雪、粟津の青嵐、唐崎の夜雨、矢橋の帰帆、石山の秋月、三井の晩鐘、勢多の夕照は
琵琶湖を中心とした周りの景勝を歌った詩でした。
琵琶湖といえば近江商人の「三方よし」を避けては通りませんね。
「売り手よし、買い手よし、世間によし」のルーツは伊藤忠商事の創業者伊藤忠兵衛に
よるものですが、今もマルセイを含め多くの企業の経営理念の根幹となっていますね。
富士山を日本の父なる霊山に例えるなら、琵琶湖は日本の母なる偉大な湖ですね。