聖書に次ぐロングセラーの一つ『「原因」と「結果」の法則』を
書いたジェームズ・アレンは言いました。
「運の良い人々とは、強い信念を維持し、数々の犠牲を払い、
粘り強い努力を続けてきた人々である」。
親の歴史問題で弘蓮姉は数々の迫害を受けました。
都会の美術記念館の試験と面接をパスし、就職することになりました。
しかし、地元の行政トップが美術記念館を訪ねて
「歴史背景に問題のある人を使っていいのか」
と横槍を入れ、姉は就職2か月で田舎に呼び戻されました。
その後も大学の推薦チャンスがありましたが、ことごとくはねられました。
1972年鄧小平が失脚から名誉回復しなかったら、
姉の大学の夢は夢で終わったかもしれません。
姉は大学に行くとき私に言いました。
「姉さんは女だから、あの人たちに勝てずに故郷を離れるんだ。
お前は男だから、必ずあの人たちに勝って大学に行くんだよ」。
私は涙ぐんでいる姉を見送りながら、ただ「うん」といってうなずきました。
しかし、あの人たちに、あの勢力に勝つということが、
孤軍奮闘の私にとってどれだけ大変なことかは知る由もありませんでした。(つづく)