富士山、立山、白山の山開き、日本各地の海開きのニュース。
同時に相次ぐ山と海の遭難事故。
山と海は趣味の場と誤解されやすいですが、命を懸ける場であることを
常に肝に銘じてほしいものです。
命とは、生きるとは… …
一般社団法人令和人間塾・人間学lab.主催の神渡良平先生講演会が今日
姫路キャスパホールで盛大に開催れました。
「人間は宇宙の神秘の扉を開く鍵である」と題し、神渡先生が熱弁をふるいました。
先月出版したばかりの著書「いのちを拝む」をたたき台に事故で知的障害になった
三女を福をもたらす神様と思ったときいろんな奇跡が起こり、家族で起業した障がい者
支援センター「安心」は新潟を代表する企業に成長する物語を紹介しました。
特に神渡先生の壮絶な人生物語は参加者たちの胸を打ちました。
医者の道を目指して医科大学に進んだものの、学生運動に翻弄され、過激派のリンチに。
警察に助けられたものの、学生運動に嫌気がさし親の反対を押し切って大学を中退。
新聞雑誌の記者で作家を目指すさなか38歳の時脳梗塞に倒れ半身不随に。
自分の人生はこれでもう終わりだとさじを投げかけようともしたが、必死のリハビリで再起。
人生はたった一回しかないこと、どんな人にも為すべき使命があってこの地上に送られている
ことを痛感する。
四国88か所1200キロお遍路、フランスからスペインサンティアゴ800キロの巡礼を通じて
命の尊さ、生かされているいのちに新しい気付きを得る。
神渡先生の講演は今回で5回目になりますが、講演の核心は何といっても
「天に棄物なし」だと思います。
20年ほど前姫路経営者協会主催の講演会のタイトルは「天に棄物なし」でした。
今日のタイトルは「人間は宇宙の神秘の扉を開く鍵である」でしたが、講演の中で
神渡先生は「天に棄物なし」を何度も繰り返しました。
老子の道徳経に由来するこの言葉を私も大好きで幾度となく励まされました。
悪いことが起きたこと、その時は受け入れがたく、なんて私にと思いがちですが、
これはあなたに何かの気づきを与えるために起きたと、気持ちを新たに目標に
向かって奮起すれば必ず新しい人生が開けるはずだと。
9年前私は神渡先生が主宰する九州志帥塾で講演させていただき大変お世話になりました。
4年前高松市で鶴澤美恵子さんとの先生のコラボ講演を最後にコロナ禍で先生にお目に
かかることができませんでした。
当時は杖に頼ることがなかったですが、今回先生は杖をもって登壇されました。
古稀をとっくに過ぎていますから半身不随を経験された先生からすれば杖も当然
ですが、なんとなく時の流れを感じました。
でも先生は顔色がよく目が輝いているのが救いでした。
今を生きる、おかれた環境でベストを尽くすを再充電させていただいた講演会でした。
半人前の発酵職人・素人俳人・吟詠初心者 木元正均
https://www.eonet.ne.jp/~gin(私が所属している吟道清峰流猶興吟詠会HPです)