フランスの哲学者アンリ・ベルクソンは言いました。
「どこまでいけるかを知る方法はただ一つ、出発して歩き始めることだ」。
姉弘蓮の大学行きは、私に大きな希望と勇気を与えてくれました。
朝早くから夜遅くまで寸暇を惜しんで勉強に励みました。
都会の高校生ライバルたちに勝つことにポイントを絞りました。
私が住んでいた龍井市は二十数万人の人口で、私は田舎の高校に通っていました。
「精神一到で何事ならざらん」のように、
私は市の統一試験で一、二位を争うようになりました。
うぬぼれの広言をお許しいただけるなら、
私は1973年龍井市高校生卒業生の中で唯一全科目95点以上の最優等生の名誉を勝ち取りました。
しかし、「好事魔多し」というか、「月に叢雲花に風」のように、
高校から大学への夢ははかなく終わってしまいました。
大学受験制度は資本主義への逆戻りと批判を浴びるようになり、
高校生から専門学校の募集も途絶えました。
大学への唯一の道は3年間野良仕事をし、地元の推薦を受けることでした。
いつまでもがっかりばかりしてはいられません。
3年後の大学を目指して心を新たに奮い立たせました。(つづく)