先日姫倫の会が主宰した京見山夜間登山に参加しました。
これまでにふれあい山歩こう会を10年ほど主宰し、常に30人ほどの
会員さんを連れて山登りをしてきましたが、他人、他会が主宰する
山登りに参加するのは本当に久しぶりで楽しみにしてました。
午後6時半ごろヘッドライトをつけてJRはりま勝原駅から出発です。
主宰者の村上ゆうじさんは立派なアルピニストですが、京見山マニアで
夜も朝も昼も関係なく時間さえあれば気分転換のつもりで京見山を登ります。
ヘッドライトの明かりで飛んでくるスズメバチはちょっと物騒でしたが、
時々姿を見せる鹿の目の光は神秘的でした。
標高216mの低い里山ですが、姫路では毎日登山の山として結構有名です。
特に京見山を有名にしたのは、世界で初めてマナスル(8125m)に登頂し、日本
山岳会会長を務めた村木潤次郎さんです。
50年ほど前に新日鉄広畑製鉄所の全社大会で記念講演を終えた村木さんは
京見山麓にある宿泊地新日鉄京見会館送られました。
2時間ほど休憩して夜の歓迎パーティーが始まりますが、登山家の村木さんは
京見山を見ると登りたくなりました。これくらいの山ならひとっ走りで登って
下りれるから宴会には絶対間に合うと自信満々です。
京見山山頂までは簡単に登れましたが、時間がまだあると思い、奥の方へと
進みました。
それが大分歩いてもまだまだ登山道は続きます。もう戻らなくちゃと思ったときは
暗闇が迫ってきました。
京見山は登山ルートが多く少し歩くと分岐の看板が現れます。山の尾根道からは
太子町側と広畑側の町が現れたり隠れたりしますが、ヘッドライトを持たない
村木さんにはどっちも同じく見え、すっかり迷子になってしましました。
宴会時間になっても主役が現れないので、さあ主催者は大変です。
携帯のない時代でしたのでお互いに連絡も取れません。
結局、村木さんは山でビバークして翌朝明るくなってようやく京見会館に戻りました。
この逸話はいくら低い山でも絶対軽く見てはいけないとの警鐘として人々を戒めます。
山頂からの夜景は息をのむほどきれいでした。
特にコーヒータイムは素晴らしかったです。村上さんはコーヒーと
登山用コーヒーカップ、お菓子一式を参加者にプレゼントし、アウトドア用
コンロで素早くお湯を沸かしてくれました。
皆さんそれぞれの感想を分け合いましたが、最年少で小学校6年生のHちゃん
親子の参加はコーヒータイムを一層盛り上げてくれました。
本当に楽しい京見山夜間登山でした。
村上さん、ありがとう!
半人前の発酵職人・素人俳人・吟詠初心者 木元正均
清峰流の創始 吟道清峰流 (eonet.ne.jp)(私が所属している吟道清峰流猶興吟詠会HPです)