昨日大学クラスメートのTさんと稲美町にある万葉の森を散策しました。
時節的には花と樹木はほとんど冬眠に入ろうとしていましたが、Tさんは万葉の森に
入るや否やスイッチオンというか臨戦態勢に入りました。
令和のきっかけとなった万葉の句碑の前では中国と日本語でその全文を暗誦しまし
た。今でも万葉集の中の名句200種ほどは暗誦できるというからまずびっくりしました。
でも、もっと驚いたのはその後でした。
万葉集の中で私は諳んじることができるのは山上憶良の一首
「銀(しろがね)も 金(くがね)も玉も なにせむに 勝れる宝 子にしかめやも」だけで、
拙著「お母さん生んでくれてありがとう」に使わせてもらうほどですが、Tさんが中国留学
で儒教と仏教を学び、人道主義作品が多いとか、60過ぎて初めて子供に恵まれ、特に
子煩悩だったとか、またその子供が幼年の時に亡くなり、精神的にかなりショックだった
とか本当に目から鱗でした。
散策の後二人で交わした杯は前にもまして盛り上がり、半日ほどのTさんの万葉の解き
はまさに大学4年に勝るような気がしました。
帰りの電車でTさんが書いた7言律詩はそれまた感動的でした。・・・つづく