栗城さんが5度目のエベレスト挑戦に臨みました。
4度目の挑戦で凍傷を負い、右の親指を除いた9本を指を
切断しました。
それでもエベレストの夢をあきらめることができず、
今年の8月の下旬エベレストに向かって出発しました。
栗城さんは無酸素単独登山ですので、私がエベレストに登るより
何十倍も過酷で、危険です。
9月27日最後のアッタクをインターネットで生中継するということで
楽しみにしていましたが、結局雪が深くサウスコール(8000m)まで
いけず、登頂を断念して下山しました。
応援者の一人として何とも言えない心情です。
勇気ある撤退でよくやったと言いたいところですが、
雪が深くラッセルが大変で下山したというのは、ちょっと腑に落ちません。
登山にラッセルはつきもので、もう一日の予定を入れていれば、サウスコールに
辿り着いたかもしれません。サウスコールは風が強いから
雪がほとんど飛ばされているはずです。
栗城さんはこれまでに5回挑戦していますが、5回ともサウスコールまで
来ていません。サウスコールからも848mの高度差の危険関門がいくつもあるのに
やはり全体的に甘さがあったのではと思わざるを得ません。
3度目の挑戦の時には、インターネット生中継の大阪会場で、私が先に
エベレスト講演をし、それから栗城さんの登頂シーンを私が解説する予定でした。
これはどうでもよいですが、栗城さんをサポートしてベースキャンプまで同行している
方の中には、エベレスト登頂者もいると聞いています。
5回ともなると、これはそこらの里山に行ってきますとは違いますので、
彼らのアドバイスはなんだったのか思われて仕方がありません。
栗城さんは登頂するまでエベレストをあきらめないと思いますが、
そして必ず登頂すると信じていますが、またこれからも応援を続けたいと
思いますが、本気で真剣にエベレストと向き合ってほしいと思います。
(写真中央がチョモランマ/エベレスト8848m・チベット久烏拉峠5100mから
木元撮/2011年4月9日)