西郷隆盛は「中国に『菜根譚』あれば、日本に『言志四録』あり」といったそうです。
西郷隆盛だけでなく、多くの現代の政治家や起業家の座右の書として愛読されている
佐藤一斎の『言志四録』が、洪応明(字は自誠)の『菜根譚』の影響を大いに受けている
ことはいうまでもありません。
私は勉強不足で、『菜根譚』が三教(儒教・道教・仏教)真理の結晶とか、万古不易の
養心処世の宝物とか言っても、よくわかりませんが、今になっても勇気付けられる言葉
があります。
「贫可以节用,病可以保身,何忧非喜也?故达人当顺逆一视,而欣戚两忘。/貧しい生活は勤勉節約の良い習慣を身に付けさせるし、病は静心養生の良い習慣を身に付けさせる。なのに、なんで人は貧困と疾病を恐れて喜ばないのか。だから、通達の人は同じような心境で順境と逆境を迎え、歓喜と 憂い悲しむことを忘れてしまう境地に達するのである。」
どんな状況であろうとも、今を甘んじて受け入れる、そして今を生きる、今を楽しむ
に尽きると常に自分を鞭撻しています。