先日娘が大学卒業と同時に単身上京して設立した会社が9周年になりました。
旦那さんの海外赴任に伴い、結婚を早め、海外と東京を行き来しながら
会社を守ってきました。
昨年孫が生まれ、子育てをしながら、姫路⇔東京とてんてこ舞いの毎日です。
娘の会社設立9周年のブログを読んでジンとくるものがありました。
33年前、家内は生まれて2か月11日経った娘を大連において、中国文部省の
奨学金で日本広島大学に留学しました。
慣れない日本の生活と研究の重圧、それに娘を置いてきた罪悪感と娘への
会いたさでそのストレスは頂点に達し、来日間もなくして救急車で病院に運ばれたら
急性盲腸炎で即手術する羽目に。
確かその後家内も「家庭と仕事の両立」というタイトルで、自分の境遇を書きましたが、
それが見事にコンクールで二位入賞となり、予期せぬ20万円の賞金を獲得したとか。
「家庭と仕事の両立」という言葉は昔からの「忠孝両立」「忠孝両全」「忠孝双全」
「忠孝一如」などからきていると思いますが、その基本は両立できるという考え方に
経っていると思います。論理的には両立可能になっているし、実際実践している人も
古今内外にして少なくありません。
しかしながら、「自古忠孝両難全/古より忠孝両立は難しし」「忠孝不並」の
ように「忠孝両立」「家庭と仕事の両立」の難しさは想像に難くありません。
家内が今日までの、女性として、妻として、母として、娘として、研究者としての
道のりには、数えきれない自我犠牲と人の何倍もの努力が刻まれており、
その上に我が家の幸せがあると思います。
「潜移黙化/知らず知らずうちに感化する」という言葉がありますが、娘も今、
家内が歩んできたような道の延長線を進んでいます。
親ばかながらそれが微笑ましくて、ありがたくてなりません。
「知難而進/困難と知りながら進む」に夢を託したり、生き方を求めるのも
あってよいのではないでしょうか。