今日近畿大学姫路校講義室で吟道清峰流猶興吟詠会主催の
平成30年度秋季考査会がありました。
年に一度の昇段試験ですのでみんな本気で気合を入れて練習します。
また自分の発表だけでなく、先輩たちの素晴らしい吟詠を聞くと、
特に大師範、総師範、宗範、宗家の吟詠を聞くと、詩吟の素晴らしさを
あらためて認識するとともに、その境界に達するための道のりに
ため息が出ます。
毎回幼少年の部が先頭バッターになって発表しますが、6歳から10歳までの
子供たちの高いレベルに会場が驚き、惜しみない大きな拍手を送りました。
詩吟は、「飛流直下三千尺」に固唾を呑んだり、「秋風埋骨故郷山」には
涙をしたりします。
また「楠氏精忠万古伝」に喝采したり、「君不見管鮑貧時交」には襟を正したりします。
たったの4行28文字(20文字)、あるいは8行56文字(40文字)に千年の歴史を学び、
たったの2分30秒、あるいは4分で春夏秋冬、喜怒哀楽を吟じることが出来ます。
詩吟は6歳の子供から卒寿の老翁まで同じ稽古場で吟詠の磨きをかけたり、
師友と共に芸を高めるだけでなく人格を高める場でもあります。
これが詩吟の醍醐味ではないでしょうか。
と言いながら、私はいつも目の前のことに追われては、月に一回しかない稽古を
怠けたりさぼったりしたものです。
今回は特に仕事に追われ連続2回休むこともあったので、秋季考査会には出場しない
方針でしたが、清峰流猶興吟詠会会長で、わが詩吟教室の田中昭夫先生の強い勧誘で
考査会に参加することになりました。
恥ずかしい限りですが、誤吟、絶句だけはしないように心がけながら、時間オーバーは
したもののなんとか最後まで最後まで吟ずることができました。
合格不合格は天に任せますが、吟じ終わったら後は野となれ山となれと
やれやれです。