去る12月19日姫路市立安富中学校で講演させていただきました。
「エベレストに懸けた夢」~お母さん生んでくれてありがとう!~
のタイトルでした。
講演後の質問タイムで「木元先生が(天国に一番近いエベレスト山頂で
お母さん生んでくれてありがとう!)と叫んだ時、お母様は何と答えてくれましたか」
という質問がありました。
3年前に弊著「お母さん生んでくれてありがとう!」の出版記念会の時、
弟の弘基が「天国のお母さんに(天国の母に兄貴のエベレスト挑戦をどう思いますか)と
聞いたら「無茶なことをしてみんなを心配させるようなことはしないようによく伝えなさい」
と言われたと憎たらしい口をききました。
それ以来の質問です。
「真面目に、一生懸命に生きてくれてありがとう!」と言われたような気がしますと
答えました。
「正直に生きなさい」「一生懸命に生きなさい」これは母の最大の教えでした。
そして「人様にお世話になったら必ずお礼を言いなさい」と教えてくれました。
母のこの教えのおかげで今日までに一人の人間としての道をはずすことなく
生きてきたと感謝しています。
「木元先生の子供の時の夢と今の夢は変わっていませんか」という
質問には恥ずかしい思いを禁じえませんでした。
母を世界一幸せなお母さんにしてあげる夢は、実現することなく終わりました。
そして昔夢見ていた雷の電気を人類のために利用できないかのチャレンジは
とっくの昔に消えてしまいました。
「子供の時の夢は何一つ実現していません。恥ずかしいと思いますが、
肝心なのは今夢を持っているかどうか、その夢のために本気で頑張っているか
どうかではないでしょうか」と答えたら、すぐ「今の夢はなんですか」と
質問されました。
「エベレストから生かされて帰れたというのは少しは社会に恩返ししなさいとの
事だと思いますので今は講演活動と保護司活動をライフワークとして頑張っています。
そして個人的には心配と苦労をかけた妻に少しでも喜んでもらえるよう努力すること、
マルセイを皆さんから必要とする会社、歓迎される会社にすることです。
これが私の(マイエベレスト)です」と答えました。
この二つの質問で大いに考えさせられ、そして安富中学校で講演してよかったと
思いました。