昨日の1月17日は阪神大震災21周年の日でした。
親しくさせていただいている神戸のYさんはこの日
愛する息子さん夫婦を亡くしましたが、息子さんの嫁さんの
おなかには赤ちゃんがいたそうです。
毎年今年が最後と言いながら去年の三十日にも大勢の人がYさんの
お宅に集まり餅つきをしました。息子さんは小学校の教師をしていましたが、
その教え子たちが毎年来てくれます。私たちも姫路から餅つきの
主力部隊を連れて参加しますが、この日に搗いた紅白のおもちで
「こころの新年会」のぜんざいを作ります。
私が日本語を教えた技術研修生も一人震災で若い命を失いました。
知り合いの若い夫妻は3階に住んでいましたが、1階と2階に住んでいた
人たちは全員亡くなり、最上階の3階の人たちだけ全員無事でした。
昔より「地震雷火事親父」とありますが、地震の恐ろしさを目の当たりにし、
震災で亡くなった人たち、震災で家も会社もすべてを失った人たちのことを
思うと今も背筋がぞっとします。
姫路で震災の被害はなかったですが、決して他人事ではありませんでした。
生まれることを望まれなかった運命で辛うじて命をつないだ私は、生かされている
この命の大切さを痛いほど感じています。また、エベレスト登頂で何度も片足は
三途の川についていましたが、運よく生かされて五体満足で姫路に戻れたことを
両手を合わせて心底感謝しています。
戦争で命を失った人たち、つまらない政治的紛争でふるさとを離れることを余儀なく
される難民たちのことを思うと、今の幸せをかみしめながら有意義な毎日を過ごそうと
心に言い聞かせた1月17日でした。