中国の古い言葉に「不謀而合/図らずも一致する」というのがありますが、
掲題の「英雄所見略同」と同じく、三国志を出所としています。
8月9日「心の七夕祭り」に小坂文之・佐紀子ご夫妻が参加されました。
お二人は俳句の大家で播磨俳諧の重鎮です。
文之先生は「華映」を、佐紀子先生は「花月夜」の句集を出版しています。
お二人とも俳句の研鑽と後輩育成に半世紀の年月を注いでいます。
今は故人となりました森澄雄先生が詠んだ句
「石仏に生きて頬もつ春乙女」は、今も高校2年生の国語に出ていますが、
その「春乙女」のモデルが佐紀子先生です。
佐紀子先生は平成23年「姫路文化功労賞」を受賞されています。
お二人から即吟の句をいただいて私はびっくりしました。
吟声に七夕飾り震いけり⇒小坂文之
吟声のひびき七夕笹ゆるる⇒小坂佐紀子
感動の人情劇があり、おいしい食事とスイカがあり、詩吟があり、炭坑節踊りが
ある中で、お二人が詠まれた主題、季語、表現がここまで似ているとは
まさに「英雄所見略同・不謀而合」そのものでした。
ちなみに、掲題の写真は昨年文之先生からいただいた句の掛け軸です。
「露天湯に見あぐる後の月まろし」