吟道清峰流猶興吟詠会田中昭夫会長について詩吟を習っていますが、
6月は表題の頼山陽の絶句「奉母遊嵐山」でした。
「不到嵐山已五年/嵐山に到らざることすでに五年
萬株花木倍鮮妍/万株の花木倍(ますます)鮮妍(せんけん)
最忻阿母同衾枕/最も忻(よろこ)ぶ阿母(はは)と衾枕(まくら)を同(とも)にし
連夜香雲暖處眠/連夜香雲(こううん)暖かき処に眠る」
「日本外史」などを著した大学者、大詩人頼山陽のお母様孝行と
お母様の喜びの笑顔がありありと見えてくる一句です。
今田中先生について中国の歴史と孔子を学ばせて頂いていますが、
田中先生は病床のご両親を何十年もお世話されました親孝行の大師範です。
素晴らしい詩を選んでくださいました田中先生に感謝しながら
大声で吟詠させていただきました。
注:頼山陽(らいさんよう1780ー1832)江戸時代後期の儒者。
大阪の江戸堀に生まれ広島県竹原で育った。
著書に「日本外史」のほか、「日本政記」、「春秋講義」、「山陽詩鈔」8巻、
「山陽詩集」22巻、「山陽文集」13巻など多数。
頼山陽の文章は大義名分を明らかにし、気概に富み、詩もまた人心を鼓舞するに
たるもので、明治維新の志士たちに多大な感化を及ぼした