「放つ」は大野一道先生が最新上梓された本のタイトルです。
写真は「放つ」の表表紙に使われた牛の絵です。
室町時代の大家相阿弥の作品だそうです。
禅宗世界の神秘的な意味合いよりも「放つ」と「放牧」の意味に興味が湧きました。
大野先生は「人為的な価値観、掟をすべて放ち、宇宙あるいは自然本来の世界に
戻る」ことを主張しています。
昨日の家内のブログを読んでびっくりしました。正直に喜ばなければいけないのに
素直に喜べませんでした。夫として普通のことをしただけなのに、あれだけ感動的な
言葉を並べるとは想像できませんでした。
マルセイを作ってから、私は夢とか目標とかの名のもと、かなり家内を攻めてきました。
一緒に会社をやらなかったら多分大きな意見衝突もなかったと思います。それがいつしか
私は自分自身を見失い、一目ぼれしたときの男の誓いを忘れていたのです。
私が言う夢とか目標とかは言ってみれば単の我欲だったかもしれません。
私は自分の家内と合わない部分はすべて放つことに決めました。
家内に宣言したわけでもありません。
ただ心に決めて、家内にもっと暖かく、もっと優しくしようと思っただけです。
これは別に今に始まったわけでもありません。多分、会社をはじめるまでは今よりもっと
優しくしてあげたつもりです。妻の為なら命でも懸けれますから、
平日の毎晩11時ごろ大阪から帰る家内を姫路駅に迎えに行くことくらいは
何でもないじゃありませんか。
ちょっと自我を放つだけで家内があれだけ感動するとは、本当に予想外でした。
言い換えれば、これまでは私の自我でどれだけ家内を苦しめたことでしょう・・・ ・・・