中国の古い言葉に
「棒頭底下出孝子、箸頭底下出逆子/鞭の下には孝行の子、箸の下には不孝の子」
というのがあります。
厳しく教育すれば親孝行な子供になり、
溺愛すれば親不孝な子供になるという中国の伝統的な考え方によるものだと思いますが、
父は徹底的にこれを貫きました。
私の家の玄関の棚にはいつも萩の鞭が4本備えてありました。
弟の分から二人の姉の分までですが、たとえ姉であっても容赦はありませんでした。
ズボンの裾をくくりあげられ、父が容赦なくふくらはぎを3回打ちます。
電気が全身を走るくらい痛く、すぐ蚯蚓腫れができます。
私も何回父の鞭の教育を受けたかわかりません。
私より6歳上の弘蓮姉は自分の回想録で
「ほかの家の子は勉強もできず、家を手伝わなくても打たれないのに、
なぜ私が晩御飯に遅れただけで打たれなければならなかったかいまだに理解できない」
と書いています。
私も父の鞭が怖くて早く家に帰るように心がけていましたが、
サッカーに夢中になったりしてつい遅く帰っては父の鞭の洗礼を受けました。
今になっては父の鞭に感謝するばかりです。
ぐれたりする子が続出する文化大革命の時期に規則をちゃんと
守れる子供に成長したのは父の鞭のお蔭が大きいと思います。