濱口商店の濱口浩平さまよりこの夏を乗り越えるに役立つ情報が入りましたので掲載させていただきます。
今年の暑さは尋常でない、熱中症・夏バテの対策を考えなければならない。夏バテは西洋医学では病気として扱われないが、北里大学東洋医学総合研究所の花輪寿彦所長によると、漢方では注夏病と呼ばれる。中国の13世紀の医書では、注夏病に処方される漢方薬として清暑益気湯を挙げており、現在でも使われる。夏バテの“予防にも治療にもなるので、いつも夏バテで困っている人などは夏から9月まで服用するのがおすすめ“(花輪所長)。夏はつい冷たい飲料を取りすぎるが、花輪所長が以前、中国である晩さん会に出席した時、ビールは日本ほど冷えてなく、ちょっとひんやりする程度だった。聞いてみると、あまり冷たいのをたくさん飲むと胃腸に悪いと答え、この習慣は今でも続いているそうだ。体の熱をさますにはスイカ、きゅうり、ナスなど旬の野菜や果物がよいという。また、意識して暖かいものをとるようにすすめる。花輪所長も毎日1回以上は暖かい料理や、“麦茶や琵琶茶など暖かくても胃腸に優しく体をクールダウンするお茶を飲むように心がけている“という。栄養面も注意したい。食欲の低下や冷たいものばかり食べる事で栄養が偏る可能性が他の季節より高くなる。いつもよりバランスに気を付けた方が良い。そうめんなど冷たい麺類ばかりでは炭水化物が多くなる。具やおかずも食べて、不足しがちなタンパク質、ビタミン、ミネラルをとるよう心がける事が大切。冷たいジュースやアイスを食事前にとると血糖値が上がり、食欲が低下してしまうので避けよう。熱中症予防でもある水分補給も大事という。寝ている間に汗で水分が失われるので、朝はしっかり水分を補給する必要がある。特に高齢者は要注意だ。高齢者はもともと基礎体力が低いので、いったん食欲が落ちるとさらに体力が弱り、余計に食欲が低下するという悪循環に陥りやすい。夏だから食欲がないのは当たり前と思わずに、食欲を維持するよう早めに対応する事が大切。
☆夏バテ予防のポイント ①食事は三食をきちんと取る。バランスの良い栄養に注意。②睡眠は十分にとる。寝苦しい時はうまく冷房を使うなど工夫する。③体力 適度な運動で基礎体力をつける。運動の習慣で発汗機能を整える。
☆夏バテ向きの漢方薬 ①清暑益気湯(夏バテの予防・治療の代表的な薬)。
②六君子湯(食欲がなく、全身倦怠感が強い場合に)。③平胃酸(消化不良、下痢に)④補中益気湯(倦怠感が強く、汗をかきやすい場合に)。
⑤十全大補湯(夏やせがなかなか改善しない場合に)。⑥人参養栄湯(夏やせがなかなか改善しない場合に)
自分自身で、予防のポイントと漢方薬を利用しましょう。
(日本経済新聞記事より)