2011年5月20日午前零時いよいよ8300mの最後のキャンプを

出発し、山頂を目指します。

暗闇の中をただヘッドライトに頼ってひたすら上へ進みます。

膝までくる雪の斜面を登ると今度は2000mも切り立った絶壁を横切ります。

足がすくみ髪の毛が逆立ちます。8500mくらいのところにキノコ岩が

立ちはだかります。つるつるしていてアイゼンがかからずなかなか

オーバーハングができません。ここで命を落とした人もいます。

18人の遺体が登山道に横たわっています。ここはヘリコプターも

上がれない極限の世界ですので遺体収集ができません。

手を合わせて相手の冥福を祈り、私はこうならないように祈りながら

登り続けます。死の鬼門と言われる第2ステップ(垂直に近い崖)を通過し、

第3ステップを登りきると雪田の上に山頂の岩場が見えてきました。・・・ ・・・(つづく)